今週の『孤高の人』

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 登山家の加藤文太郎の生涯を題材にとった同名の小説を原作とする作品である。
登山を題材にしたマンガでは塀内夏子の『おれたちの頂』がメジャーだろうか。ちょっと前に同じく塀内夏子の『イカロスの山』が完結したけど、どちらもアルピニスト同士の友情に焦点をあてた作品だった。『イカロスの山』は様々なしがらみや立場のある大人が主人公に据えられていて重厚な読み応えがある。
『孤高の人』はタイトルの通り、孤高に生きようとするひとりの人間の物語です。

 ひとりで生きることが困難な社会の中で、森文太郎は登山に必要な事柄以外を捨て去り、自分の内へ内へと入り込み、極力他人との関わらないように生きる。しかしそれは逆説的に他人との関係を浮き彫りにしてゆく。
落石事故で死亡した恩師の大西や記者の黒沢は文太郎が孤独になってしまうことを危惧していたが文太郎は単独で活動を続ける。
そんな文太郎の心にずかずかと無遠慮に土足で入り込み、文太郎の性欲を侵食していく「女」の存在。
厳しい歩荷に身をさらすが断ち切れない心に文太郎は慄然とする......。

 人間が孤高に生きるとはどういうことなのか。
小説では文太郎はずっと単独行を続けていたが生まれて初めてパーティーを組んだ登山で遭難して帰ってこなかった。
マンガではどういった結末が用意されるのか。

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このページは、マピロが2008年9月18日 18:36に書いたブログ記事です。

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